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5月, 2021の投稿を表示しています

赤ちゃんの視覚発達に良い絵本

 赤ちゃんの本をもっと探してみたい と前回の投稿に書いたとたん、先日こんなセンスの良い0歳児向けの絵本をプレゼントしてもらいました。 贈り主は半年ぶりに再会した友人。大学院の下級生で、普段はアートマネジメントを研究しながら花の油絵を描くアーティストとしても活動しています。まだ彼女にこのブログのことは知らせてなかったのですが、「ちょうどこんな本が欲しいと思っていたところなの!」と大喜びで受け取りました。 La mia giornata、つまり「ぼくのいちにち」というタイトルで、赤ちゃんが朝目覚めてから夜またお布団に入るまでの一日がモノトーンに黄色の差し色だけを使ったイラストでかわいらしく描かれています。 以前どこかで、人は生まれてしばらくはパステルカラーのような淡い色が識別できないため、赤ちゃん用のおもちゃや本にはビビッドカラーがよく使われていると読んだことがあります。たとえば「うさこちゃん」でお馴染みのディック・ブルーナの絵本なんかがそうですね。 でも、この本はさらにその一段階前の、色そのものの識別さえこれからという新生児にも適しているようです。というのも、表紙にstimoli visivi in bianco e nero(白黒で視覚の刺激)とあるので気になって少し調べてみたところ、白黒の絵はコントラストが強いため視力が未熟な生後間もない赤ちゃんでも認識しやすく、結果的に視覚の発達や脳の刺激を促す効果があるとのこと。 なるほど、そんな科学的根拠に基づいて出版された本だと知ると、一見シンプルなようでなんとも奥の深い作りに感心します。毎ページにスライド式のカードが組み込まれていて、それを引き出すと背景の白黒が反転した別の絵が飛び出す仕掛けになっています。 息子にもすぐに大のお気に入りの本となり、そばに置くと夢中で飛びつきます。上や横にカードが伸びてくるのも面白いみたいで、読み聞かせると目をキラキラさせながらキャッキャッと大笑いしてくれ、他の絵本では見せなかった反応にこちらも嬉しくなりました。 どのページもbuongiorno(おはよう)、mi vesto (きがえるよ)という調子で簡単なフレーズが一つだけ書いてあり、自由に絵を見て語りかけながら読むのが楽しいです。さらに私は括弧書きしたような日本語を交互に交えて読み聞かせています。 動詞のフレーズはずっと赤ちゃんを主語

初節句に思うこと

きょう5月5日、日本では子どもの日でしたね。 伝統的には端午の節句ということで、0歳の男の子がいるわが家にとっては初めての日本式の子どものお祝い行事。大したことはできませんでしたが折り紙などで初節句のおめでたい気分を演出してみました。 それにしても赤ちゃんの成長って早いですね。一日単位ではそう変化に気づきませんが、一週間前の彼の様子を振り返ってみると口から発する喃語だけでもどんどんバリエーションが増えてきています。  Da da, aba ba, ubbbb, cha, ta…と、元気いっぱいに大きな声で話してくれる姿は本当にかわいくて、今しか聞けない言葉(音?)だと思うとよりいっそう愛おしいです。 発話の発達に比例して身体の動きもどんどん活発になってきました。早くも生後4ヵ月で寝返りを覚えた彼は、今ではベッド、ソファー、そしてベビーチェアのような狭い面積でも横たえさせた瞬間すぐにくるっと向きを変え、身体を反らせてじたばたするので危ないこと。 おもちゃにも好き嫌いを示すようになり、目下のお気に入りはカラフルな木製のおもちゃとこちらの布絵本たち。初めて与えたときからすぐに夢中になり、口でかじったり手でくしゃくしゃにしたり、大きなものはすぐ身体に絡めてこの通り。本じゃなくてお布団みたいですね。 こうした読むのではなく触る”絵本”というか玩具や、ページの一部がくりぬかれたり音が鳴るように仕掛けてあったりする絵本を英語では sensory book と呼ぶようです。つまりは五感でたのしむ本ということですね。日本語では仕掛け絵本というのでしょうか。 息子はどちらかというとまだ布絵本のほうにに首ったけですが、本として出版されている類のsensory bookもわが家に一冊あって、「なかとそと」の概念について簡単に学べるようになっています。 こういう凸凹のある本は0歳の赤ちゃんの初めての絵本として選びやすいと思います。息子と同年齢のお友だちの赤ちゃんにも別のものをクリスマスにプレゼントしたらすぐに気に入ってくれて、先日会ったときもボロボロになったそれを繰り返し夢中で開いて見せてくれました。 本屋さんに行けば電池で音が鳴るような類の仕掛け絵本も売っていますが、個人的にはあまり好きではありません。赤ちゃんは音の鳴るものに良く反応することを知っていますが、機械的に音が出るおもちゃはあま